「誰がために医師はいる。クスリとヒトの現代論」
著:松本俊彦
ある患者は違法薬物を用いて仕事への活力を繋ぎ、ある患者はトラウマ的な記憶から自分を守るために、自らの身体に刃を向けた。
ある患者は仕事も家族も失ったのち、街の灯りを、人の営みを眺めながら海へ身を投げた。
いったい、彼らを救う正しい方法などあったのだろうか?ときに医師として無力感さえ感じながら、著者は患者たちの訴えに秘められた悲哀と苦悩の歴史のなかに、心の傷への寄り添い方を見つけていく。
同時に、身を削がれるような臨床の日々に鬱積した嗜癖障害という病いの正しい知識を、著者は発信し続けた。
「何か」に依存する患者を適切に治療し、社会復帰へと導くためには、メディアや社会も変わるべきだ・・・人々を孤立から救い、安心して「誰か」に依存できる社会を作ることこそ、嗜癖障害への最大の治療なのだ。
読む者は壮絶な筆致に身を委ねるうちに著者の人生を追体験し、患者を通して見える社会の病理に否応なく気づかされるだろう。
嗜癖障害臨床の最前線で怒り、挑み、闘いつづけてきた精神科医の半世紀。
①再会
②「浮き輪」を投げる人
③生き延びるための不健康
④神話を乗り越えて
⑤アルファロメオ狂騒曲
⑥失われた時間を求めて
⑦カフェイン・カンタータ
⑧「ダメ。ゼッタイ。」によって失われたもの
⑨泣き言と戯言と寝言
⑩医師はなぜ処方してしまうのか
⑪人はなぜ酔いを求めるのか
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駐車場から見た「コミュニティカフェまるはち」
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